物流がECの未来を変える! ECロジスティクス開発部

※この記事は在宅勤務前に取材を行いました。

こんにちは。R-Hack編集室のSakadaiです。本日は、ECロジスティクス開発部 部長のKさんのインタビューをお届けします。お楽しみください。

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EC ロジスティクス開発部 部長

     Kさん

 

Sakadai 今回は、インタビューのお時間をいただきましてありがとうございます。本日はどうぞよろしくおねがいします。

K こちらこそよろしくおねがいします。

楽天に入社することに迷いはありませんでした。

Sakadai 一番最初に楽天入社経緯を教えて下さい。

K 私は、元々はITコンサルをやっていまして、実は、2005年から楽天に常駐していました。
その時は、楽天市場の受注
APIを開発していました。今でこそAPIは普通にありますが、その当時は「Webサービスってなに?」という感じだったので、文献もほとんどない中で作るのはとても大変でした。
受注
APIの開発が終わったら、楽天市場の決済APIも作りましたね。ちょうど他社のシステムから内製の懐かしい(笑)。
プロジェクトも全て終わって、この先どうしようかなと思っていたところ、社内の知り合いの方に台湾楽天市場を作ろうと思ってるんだけど、一緒にやらないか?と誘われたのをきっかけに楽天に転職しました。

5ヶ月で台湾楽天市場をリリースへ導く

Sakadai 入社後、担当された最初のプロジェクトは何だったのでしょうか?

K 2008年の1月に正式に楽天へ社員として入社しました。
入社後は、台湾楽天市場のプロジェクトリーダーとして、全てのプロジェクトを担当して、わずか5ヶ月でサービスをリリースしました。
台湾楽天市場については、当初、要件も決まっていなくて、台湾楽天市場を作る事、4月には店舗管理システムをオープンして、5月に検索機能を含め、サービス開始!そこで全機能リリースという事だけが決まっていました。
これではだめだと、要件を事業の担当と決めていって、プロジェクトのスケジュールをタスクごとに全部改めて設定して、リリースまでのプランをどうにか作りました。
メンバー全員で台湾楽天市場のサービスリリースまでこぎつけて、これで、一息つけると思ったときに、当時の開発部の上長に台湾に行ってくれないか?と言われて、実はそのまま、そこから
1ヶ月台湾に行っていました。

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家に帰るのではなく、そのまま台湾へ

上長からは、リリース後は、何かしら問題が起きるだろうから、現地に行って対応してほしい。と。確かにそうだけど、、それをこのタイミングで言いますか!?というタイミングで言われました。
実際リリース後の問題は多かったので、台湾に行ってよかったですが、お家の布団が恋しかったです。
 

帰国後は事業と開発の二刀流 

Sakadai 台湾から帰国されてからはどういったプロジェクトを担当されたのでしょうか?

K  台湾から帰ってきたらそのときは、事業と開発を兼務していたので、
事業計画をまず自分で作って、そこから機能の仕様を自分で決めて、その仕様に沿った設計と開発をして、
メンバーと協力しながらとにかくスピード感を重視して色々な機能をリリースしました。
2009年には、その後、楽天市場のバックオフィス側の全面刷新のプロジェクトも追加で担当しました。2011年には楽天ブックスを担当し、2013年に今も担当しているロジスティクスの仕事の担当になりました。

楽天の物流システムの改善に着手

まず買収案件を担当しました。買収先のオーダーマネージメントシステムを楽天に3ヶ月で導入しました。
楽天は、複数の
ECサイトの受注管理のできるオーダーマネジメントシステムがなく、店舗様は、基本的に別のオーダーマネジメントシステムを使ったり、あるいは自社のシステムを使ってマルチチャンネルで商売していました。
そこを楽天が対応できていないのは、配送ステータスを使った取り組みや、今後の事業計画に影響するため、まずは、このシステムの導入を急ぎました。
今、楽天スーパーロジスティクスの店舗様の半分以上はこの導入したシステムを使ってもらえるようになりました。現在、その後継機のシステムの展開を店舗様に進めています。

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その後、組織の立て直しに着手しました。
2014年当時、担当部署の社員は3人くらいでした。
外注でシステムを作っていたので、少しずつ社員を増やし、ある程度の人数が増えたタイミングでシステムを内製に切り替えました。
当時は機能リリースも外注の方に作業して頂いていたので、初めて社員メンバーがリリースをすることになった時に、社員メンバーからリリースの方法がわかりません!というような相談があって、苦笑いしたのを覚えています。

始まりはたった3人。いまや精鋭が多く集まるグローバルな組織へ 

Sakadai  ロジスティック開発部はどういった組織なんでしょうか?

K ロジスティック開発部も現在は部全体で250名超(社員、社員以外の雇用形態のメンバー含む)の大きな組織になりました。
働いているメンバーの国籍は現在
30カ国以上にもなっていて、英語、中国語、日本語、色んな所で色んな言葉が飛び交っています。
そのため全員の共通の言語はもちろん英語、全体のMTGや、資料等はすべて英語で
全員がコミュニケーションとれるようにしています。国際色豊かなバラエティーに富んだメンバーがそろっています。できれば全員紹介したいくらいです(笑)。
結構若いメンバーが多くて、平均30歳代前半で、男女比率は91くらいの部署になっています。

物流のシステムを支える多くのプロダクトの存在 

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Sakadai  ロジスティック開発部ではどういったシステムを運用開発しているのでしょうか?

K

オーダーマネジメントシステム

ウェアハウスマネジメントシステム

トランスポーテーションマネージメントシステム

これらがメインの3つのプロダクトですね。

この図(写真)にかかれているのが全体の動きなのですが、それぞれは下記のような役割をもっています。 

 オーダーマネジメントシステム(通称BOSS

これが楽天や他社など繋がっているところから、受注データをとってきて管理しているシステムになります。

ウェアハウスマネジメントシステム(通称STORwM

倉庫オペレーションを支えるシステム。入荷や出荷のオペレーションをこのシステムを使ってやっています。

トランスポーテーションマネージメントシステム

楽天エクスプレス、日本郵便の方が、どのような順序で配送したほうが効率がよいのかを計算した配車計画を決めたり、ルートプランニングを管理しています。 

その他に、

ソフトウェアだけではなく、倉庫も私たちが管理しているのでハードウェアの開発、運用も行っています。例えば倉庫のネットワークを作らないといけないので、ここは社内の部署を使わず、自分たちで対応しています。
詳しくいうと、ロジスティクスハードウェアグループという部署が担当しています。なかなか他の部署でこういうグループはないんじゃないかなと思いますが、
倉庫の中のネットワークを自分らで設計していて、それを協力会社さんと一緒に作りあげています。
荷物を置く棚の位置とアクセスポイントの位置など、人手で作業するため細かなカスタマイズが必要になってくるので死角になって電波が届かないところがあった場合、それを微調整したり、ネットワークの環境をよりよく作れないか常に模索していたりします。

楽天市場の配送をすべて我々のシステムで 

楽天市場の年間の出荷のうち50%を楽天の倉庫あるいは配送網で行っていきたいと考えています。
今、ロジスティクス開発部では、楽天市場の年間の出荷の20%ぐらいをカバーできる状況になってきています。課題としては、冷凍、冷蔵の商品をどう扱っていくかで、ここを強化して目標達成に向け努力を重ねていく予定です。
また、開発としてはテクノロジーでオペレーションの改善をしたいと考えています。
データを活用した新たな取組をすでにスタートしていて、それを拡大していきたいと思っています。ここはまだあまり公開できる情報がないのですが、マシーンラーニング等も駆使して、今までにない新しい仕組みを構築すべく日々努力しています。

物流の開発に興味がある方へ

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Sakadai   最後にどういった人材をロジスティクス開発部では求めているのか教えて下さい。

K ロジスティック開発部では、まだまだ泥臭い作業もあるので、柔軟に対応できる方を求めています。成長できる土壌とチャンスはたくさんありますので、チャレンジしたい人はぜひ一緒に働きましょう。お待ちしています。

Sakadai編集後記

今回は、ECロジスティクス開発部 部長のKさんにお話を聞かせていただきました。
我々にもわかりやすく、面白く過去から現在、そして未来の話をたくさんしていただきました。本当にありがとうございました。
実は、ここでは載せられないような裏話や、過去の苦労話がたくさんあったのですが、今回はお伝えできないのが残念です。
いつかその辺りのお話もみなさんにお伝えできたらなと思っています。
こちらのシリーズでは各部の部長にインタビューさせていただいて、各部の魅力をお伝えできたらなと思っています。次回もお楽しみに。

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