Episode 01 「顧客不満足度ゼロ」を求め続ける

この連載について

コマースカンパニーでは
「楽天市場」をはじめ「ラクマ」や「楽天ブックス」、「楽天ビューティ」、「楽天GORA」など多様なサービスを展開をしております。
ユーザーの皆様に快適にご利用頂く為に、これらのサービスには非常に高い品質が求められています。

我々はこの品質を担保する仕事をクオリティー・アシュアランス(Quality Assurance 以下、QA)と呼んでおり
「QAエンジニア」について
3回に渡って連載させていただきます。

第一回
コマースカンパニー レジャー・サービスプロダクト部
レジャーサービス開発課 サービス品質保証グループマネージャーより
ミッションと活動内容をお話させていただきます。

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著者について/About the author

楽天株式会社
コマースカンパニー レジャー・サービスプロダクト部 
レジャーサービス開発課 サービス品質保証グループ 
マネージャー 藤原史和

 新卒でインターネットサービス提供会社に入社し、Eコマース関連のシステム開発に携わる。その後2010年8月楽天入社。楽天アフィリエイトや楽天市場のレビュー等のプラットフォームの開発に従事。2017年7月より現職。担当サービスは楽天GORA,楽天Beauty,楽天toto,楽天競馬

 

なぜここにいるか 

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私は2004年に社会人になってから、いずれは、世界に影響を与える存在となりたいと思っています。世界中の人々が利用する(もしくは多くの人々が利用する)インターネット企業を選んだのもそれが理由で、

さらに目的を達成するためには日本人ばかりの環境では物足りなさを感じていました。
楽天は2010年に英語の公用語化をスタートさせていました。
「国籍に関係なく人材を採用しており、日本にいながら多種多様な人と働ける。」
という所が、一番自分を成長させることが出来る環境であると思い、入社を決めました。
もともと開発エンジニアでしたが、その後QAという職業を選択したのも
日本には社内外に積極的に技術を生み出している環境、コミュニティがあり、
この分野なら、世界一に近づけると感じたからです。

 

何を目指しているのか

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我々のミッションは「ユーザーの『不満足度』をゼロにすること」です。この最終ゴールに近づけるためには方法はこだわりません。
そもそも「QA=品質テストの仕事」と認識されていることがありますが、実際のQAはもっと幅広い業務を行っています。
それを私達のチーム3つに分解してそれぞれアプローチしております。

 

壊れていない 

例えば、楽天GORAのサービスで、ゴルフ場の予約が正しくできない、
予約しようとしていたコースと別のコースが予約されてしまう。
楽天ビューティでは、条件に合うヘアサロンを探したいのに
それとは関係ないお店が紹介されてしまう。

このようにサービスに不具合が起きると、ユーザーの満足度は下がり、やがて離れていってしまいます。
ユーザーにとって利便性の高いサービスを届ける、楽天ブランドを守るという意味でも、QAは非常に重要な業務です。 

ダウンタイムがない

例えば、楽天競馬のサービスであれば、投票締め切り近くになると、毎回サーバに負荷がかかり、
馬券が買えない、何かキャンペーンをやっていて、想定外のアクセスがきて画面が重い、こんな事も防ぐべきことの一つです。
つまり、24時間365日問題なく使える、ダウンタイムが無いことも達成すべきミッションの一つです。

 使っていてストレスがない

例えば、ある画面上にボタンのようなUIがあってクリックしてみると何も変わらない。
よく見てみるととボタンではなくてただのアイコンだった
そのような、紛らわしいUIに「ややこしいな。」と思うようなことがありませんか?
多くのユーザーの行動記録を解析することによって、どこに使いづらさがあるのかを調査し、その結果をサービスに反映する事も我々の重要な仕事の一つです。

 

この3つを満たして初めてが達成可能だと信じています。
ユーザーの「不満足度」をゼロにするため、さまざまな方向からアプローチを行います。
また、グローバルな観点からも、高い品質を保つということは重要です。
メイド・イン・ジャパンのプロダクトが世界で認められたのは、機能だけではなく品質も評価されたからこそだと信じています。
この考え方は、ソフトウェア・プロダクトにおいても同じであると考えています。

 

具体的にどんな人が活躍しているのか

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我々のチームメンバーは全員個が際立っていてそれぞれに活躍しています。
全員に共通するのはただ担当業務を遂行するだけにはとどまらず、
それぞれの強みを生かして、お互いに貢献しあっています。
例えば計測指標の分析、トレーニングプログラムの開発、
iOSやAndroidのバージョンアップ時の互換テスト技法、テスト管理方法の開発等も独自のテーマに取り組んでいます。
また、若手メンバーに対しても、社内外のトレーニングに積極的に参加する機会を与えることで、QAエンジニアとして土台の知識をつけると同時に、将来強みになるものを見つけるといったこともしています。

 次回は、実際にこのミッション「ユーザーの『不満足度』をゼロにすること」がどのように体現され、活躍できているか具体的なストーリーを元にお話できればと思います。