2021 4rd Quarter MIP受賞者インタビュー

みなさん、こんにちは。R-Hack編集室です。楽天コマーステックでは2021年から四半期に1度、コマーステックに所属する全社員、1,800名の中から2名のMIP(Most  Impressive Person)を決定しています。これは該当期間に最も組織に貢献した人物に贈られる賞で、今回はその5回目の受賞者発表となります。本稿では受賞されたお二人を紹介させていただきます。

受賞されたのはECロジスティックス開発部にてApplication Engineerとして働くYuさんと、 の人事・労務にてDevelopment Supportを務めるmitouさんのお二人になります。

mitouさん

 

Yuさん

ーー受賞おめでとうございます!まずはそれぞれの自己紹介をお願いできますか
Yu:私は2020年4月に新卒で楽天グループに入社しました。大学では情報科学を専攻していて、当時は気象関連の会社でアルバイトをしたり、東京スカイツリーで大学の研究成果を紹介する仕事などをしていました。

mitou:私は2021年の9月に楽天グループに戻った『出戻り』組です。最初の入社は2009年9月で に携わり、機能の設計やマネージメントを担当していました。2016年ごろからは複数の開発組織を横串しで人事・会計面から支援する業務を担当していました。その後、一度退職したのですが2021年に復帰し、現在はより広範囲な組織を横串しで支援する部署の一員として、主に人事・労務・総務・評価を担当しています。

ーーでは、お二人が現在参加している部署の業務内容についてもう少し詳しく教えてください
Yu:私は主に楽天市場の店舗様の商品を管理する倉庫や、楽天西友ネットスーパーに導入されている大型の機械、マテハン(製品を運搬する機器)を動かすシステムの開発と保守をしています。組織の規模は20名ほどで、全員でとても広い範囲の業務を一丸となってカバーしています。私は楽天西友ネットスーパーの新規拠点開発、稼働後の保守を主に担当しています。
mitou:私はコマースカンパニー内の全開発部門を横串しする形で、人事・労務面のサポートを行っています。具体的には、労務グループは私を入れて3名で構成されており、健康面、職場衛生管理、福利厚生に関する支援をしたり、個々人のキャリア支援、カンパニーや部門間での人事調整を行っています。また、人事評価時期になると、組織横串の評価支援を実施していて、こちらは労務とは別メンバーで、私を含め3名で対応しています。

ーー受賞について、どのプロジェクトが評価されたか教えてください。最初にYuさんからお話伺えますか
Yu:今回、楽天西友ネットスーパーは関西で初めて大阪府茨木市に新拠点を開設しました。倉庫内では省人化を図るため基本的にマテハンを大量に活用するのですが、今回は楽天の倉庫として初めて「要冷蔵」エリアでAGV(無人搬送ロボット)を導入しました。AGVをはじめとする様々なマテハンを活用することにより、従来の倉庫と比較して60%の省人化を可能とするシステムを開発し、運用することに成功しています。

ーー60%の省人化はすごい成果ですね。いつ頃からこのプロジェクトは始まりましたか
Yu:茨木市の倉庫の立ち上げプロジェクトは、2021年1月から始まりました。私が新卒入社して約10カ月ほどで、営業研修や倉庫内の研修を経て初めて本格的にアサインされたプロジェクトでした。チームに配属されて1カ月程でしたが、いきなりAGVのピッキングシステムを任されることになり、参加直後は果たして本当に最後までできるのか不安だったことをよく覚えています。
一方、新拠点開発チームのみなさんは物流のシステムについて非常に経験が豊かで、どのような質問をしても必ず答えを返してくださいました。とても心強かったですし、みなさんがいなかったらこの賞の受賞も絶対になかったと思います。

ーープロジェクトで特に難しいと感じたのはどのようなことだったでしょうか
Yu:楽天西友ネットスーパーは、従来のフルフィルメント倉庫とは扱う商材が大きく異なる点があります。
特に要冷凍・冷蔵品は予め決められたサイズの保冷バッグにドライアイスを入れ、更にその外側も決められた保冷コンテナ(オリコン)を利用して出荷しなければなりません。お客様は当然、保冷バッグのことなど考慮せずに注文いただきますから、大量の冷凍品の注文があった場合、どのくらいの保冷バッグが必要なのか、お客様のオーダー毎に推測して用意する必要があるのです。

ーーなるほど
この推測が適切にできなかった場合、出荷作業をしている作業者さんが自身で保冷バッグを追加する必要があり、出荷のリードタイムに大きな影響を与えます。さらに扱う商材が増えていくことや、保冷バッグの仕様が変更になる可能性があることも考慮した上でどのようなロジックにするのか、という点は非常に難しい仕事でした。
また、AGVを用いたピッキングシステムも初期段階から開発をしました。作業者さんがミスしない画面デザインはどのようなものか、作業がシンプルに行えるかを特に意識して要件を決めていきました。こうして2022年1月から本格的に稼働を開始しましたが、作業者さんからのフィードバックを受けて更に良いシステムに改良していきたいと考えています

ーー今回の開発を通じて得た学びは多かったのではないでしょうか
Yu:はい、物流のシステムを開発する上で非常に重要だと感じたこととして、現場に何度も立ち会う点が挙げられます。システムの開発自体はPCさえあればできるのですが、実際にシステムを利用して出荷するのは物理的な商品です。
この商品を適切に扱えるシステムになっているのか、更に効率化できる点を発見するためには、実際に現場を見る・聞く・話す、ということを繰り返していかないと正しい方向に改善することはできないと肌で感じましたね。

ーーありがとうございます。ではmitouさんにお話を移します。今回受賞となったプロジェクトを教えてください
mitou:私の方は組織統合に伴う業務統合の一環として、今回初めて統括部全体で評価関連業務の統合・効率化を行いました。トータルで1,000名を超えるメンバーの評価において、評価から給与に反映するまでの一連のプロセスの統合・効率化を図っています
具体的には業務フローの見直しからエクセルの関数、Pivot、マクロ、RPA(Power Automate)などの機能やツールを駆使し、ファイルの分割から統合、データの整合性チェック、履歴管理、カスタマイズの管理、突発変更対応などを実施しています
私たちの給与や賞与にかかわる作業のため、「自動化」と「目検」により「完璧」を維持するよう努めています。今後もメンバーがより正当に評価されるための仕組み作りや、マネージャーやメンバーへのタイムリーな評価に関する情報提供を行い、個人の成果が報われる組織作りに寄与していけたらと考えています。

ーーMIP受賞の知らせをお聞きになってどのような感想を持たれました?
mitou:受賞を聞いたときはまさか、という感じでした。
私のミッションは開発チームのみなさんが働きやすい環境を作ることです。基本的には「裏方」ですが、その裏方がこういった形で評価されることは大変光栄に思います し、誰もが脚光が当たる可能性があることが証明できて良かったと思います。次回は、私がほかの頑張っているメンバーを推挙できるよう、努めていこうと思っています。

ーーでは最後に、これからの目標について一言お願いします!
Yu:今後も物流事業は新しい倉庫を立ち上げていきます。省人化のための機械を今まで以上に導入していきますし、それに伴い新しい挑戦をする場も非常に多くなります
機械を導入したら効率化は進みますが、マシントラブルが発生する確率もどんどん上がっていきます。トラブルが発生した場合には人が対応する必要がありますが、この対応は専門性が求められ、特定の人しか対応できないという状況が発生しがちです。
このようなケースを素早く検知し、誰でも解決できるような方法を提示することによってチームの負担を減らしつつ、業務の効率化を図っていくことを目指していきたいと思っています。

mitou:楽天で多くの人やサービス、部署と関わりを持ち、これまで以上に自分の経験を活かして働きやすい環境構築の一翼を担えたらよいなと考えています。

ーー受賞おめでとうございました