【MIP2024 3Q】社内用のAIを活用し、予算策定を効率化するチャットボットを作成

 

 

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Chiaki

入社…2022年6月楽天グループに中途入社

部署名…コマース&マーケティングカンパニー

    開発管理室(TMO)

    ITファイナンス課

出身地…埼玉県

趣味…おいしいものを食べること

                ネットショッピング、推し活に伴う旅行

皆さん、こんにちは。R-Hack編集部です。

MIP(Most Impressive Person)は、楽天グループ コマース&マーケティングカンパニーの開発部門における、社内表彰の一つです。四半期に一度、カンパニーの全社員の中から最も組織に貢献した人物に贈られます。

今回は、社内用のAIツール活用により、予算策定を効率化するチャットボットを作成したChiakiさんにインタビューしました。

チームメンバーのサポートを受けながら新たな分野に挑戦

 

 

――自己紹介をお願いします。          

こんにちは、ITファイナンス課に所属しているChiakiです。

私は埼玉県出身で、大学では物理情報工学を専攻していました。大学院卒業後に化学メーカーの研究開発部署に勤務し、2022年6月に楽天グループに入社しました。

今は、楽天グループ開発部門の予算管理や予算計画を策定する仕事をしています。前職とは職務内容が大きく異なり、会計知識もない中での入社だったため、日々一緒に働くメンバーのサポートを受けながら様々な業務に挑戦しています。

 

――Chiakiさんの現在の業務内容について教えてください。

私の業務は、コマース&マーケティングカンパニーの開発部門の予算策定と予算管理です。

まず、1年間の予算計画を立てて、予算内にコストが収まっているかどうかを確認します。予算内に収まっていない場合は、どのような要因によるものなのか分析する必要があります。

さらに、開発費の未来のコスト予測数値を策定し、事業部(営業やマーケティング、戦略部署)と連携しながら事業計画を立てます。

 

――予算に関わる仕事をされているとのことですが、今の仕事ではどういったことに注意して取り組んでいますか?

予算管理は企業の利益に直結する重要な仕事です。そのため、必要な情報を正確に、適切に、且つ迅速に共有するように意識しています。

また、認識の行き違いによるミスを防ぐため、開発マネージャーや部署内のメンバー間で、その都度確認を行うように心がけています。

 

――Chiakiさんが所属している部署について教えてください。

私はファイナンス部署に所属しています。各サービスに担当がつき、それぞれで予算管理を行っていますが、予算管理の改善は課全体で行っています。そのため、課全体でコミュニケーションをとることが多いですね。

週に1回、課全体のミーティングがあり、その際に情報共有がしっかり行われます。四半期に1回ほど懇親会もあり、みんなでカラオケに行ったり、おいしいものを食べたりすることもありますよ。雰囲気の良い職場です!

 

課内でもAIを活用した初めての試み

 

 

――MIPを受賞したプロジェクトの内容をお聞かせください。

社内用のAIを活用して、予算策定を効率化するチャットボットの作成です。

このチャットボットには、予算ルールや予算策定のスケジュール、FAQ(よくある質問)の情報をインプットしました。また、誤った情報を伝えないよう、記載のない内容にはAIが勝手に回答せずに「予算管理担当者に連絡してください」と回答するように調整しました。

 

――今回のプロジェクトを実施することになった背景を教えてください。

予算策定は、ルールが非常に複雑で関係する部署も多数あります。そのため、これまで関係資料の一元管理が課題でした。

また、開発チームのマネージャーがよく私たち予算管理部署にルールやスケジュールについて問い合わせていました。私たちもその都度資料を探して回答するため、かなりの時間や手間がかかっていました。

 

チャットボットに予算関連情報をまとめてインプットすることで、問い合わせ工数の削減を図ることがこのプロジェクトの目的でした。

 

――多くの部署に影響があるプロジェクトですが、苦労した点を教えてください。

これまで課内では、業務にAIを使っておらず、一からチャットボットを作成する必要があった点です。そのうえ、24年度の予算策定が始まるまでに3カ月程度しかなく、スケジュール的にもタイトでした。

 

課内全員で一丸となって成し遂げたプロジェクト

 

 

――このプロジェクトにはどのようなメンバーが携わったのでしょうか?

このプロジェクトは課内全員で一丸となって行いました。予算関連情報の整理はQCC活動のメンバーが、チャットボット作成はチャットボットチームが担当しました。精度を向上させるために、テストは課内全体で実施しました。

 

お互いの認識に齟齬がないように、QCC活動メンバーとチャットボットチームで毎週のミーティングを行い、密にコミュニケーションをとりました。

 

――Chiakiさんが担った役割を教えてください。

私はQCC活動メンバーが整理した情報を基にAIを選定し、AIに読み込ませる場合のプロンプトを調整することで精度を向上させる役割を担いました。

AIモデルのアップデートの際、インプットに対する回答などでトラブルもありましたが、AIを担当している部署とコミュニケーションをとり、チーム内で頻繁にミーティングを行って改善を図りながら、生じた問題を迅速に解決しました。

 

――実際にチャットボットを使用したマネージャーからの評判はどうでしたか?

24年度の予算策定の際、実際にチャットボットを使ってもらいました。その際に、「思った以上にチャットボットからしっかりとした回答がもらえた」「人に問い合わせすると、どうしても回答まで時間がかかったが、待ち時間がなくなって助かった」といったポジティブな声をいただきました。

 

――MIPを受賞した時の感想をお聞かせください。

「まさか受賞できるとは!」と驚きましたが、うれしい気持ちでいっぱいでした!課全体で新しいチャレンジをしたことで受賞できたと思うので、ファイナンス課全員でもらった賞だと思っています。

個人的に世の中のAIブームの波に乗って、AIをどんどん活用していきたいという思いがありました。そのため、楽しく業務に取り組めました。楽天グループでは誰でも簡単にAIにアクセスできる状態になっているので、それが非常によかったと思います。

 

――楽天グループ全体でAIを推進していますが、AIだからこそ苦労した点がありましたら、お聞かせください。

AIは大変便利ですが、AIに正しく理解させて想定通りに出力させるまでが難しいです。今回のプロジェクトでも常にトライ&エラーを繰り返しました。色々な質問をチャットボットに投げてテストしていくのですが、自分一人で質問を作成すると、どうしても似たような内容になってしまいます。しかし、課全体で協力して様々な内容の質問ができたため、回答の精度をより高いものにできたと思います。

 

――今後の展望を教えてください。

予算管理業務は、経営判断などにも影響する大切な業務です。精度を高めるためにも、可能な箇所はAIを活用して効率化し、その分、未来のコスト予測のシミュレーションなど人の手が必要なところに時間をかけられるようにするのが目標です。そうすることで、さらにマネジメント層のサポートができると思っています。また、チャットボットに読み込む情報も増やして、その利用者も増やしていきたいです。

組織全体でAI技術を業務で活用しながらスキルアップしつつ、チームのメンバー各々が常に改善の意識を持って楽しく働き、楽天グループに貢献したいと思います。

 

 

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