【MIP2024 4Q】「楽天ゴルフスコア管理アプリ」の画期的な新機能「AIスイング解析機能」を開発

 

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Marie

入社…2006年4月に楽天グループに中途入社

部署名…コマース & マーケティングカンパニー

    レジャープロダクト部(LPD)

職種…プロダクトマネージャー

出身地…鹿児島県

趣味…旅行、漫画を含む読書、ゴルフはじめました

 

皆さん、こんにちは。R-Hack編集部です。

MIP (Most Impressive Person)は、楽天グループ コマース&マーケティングカンパニーの開発部門における、社内表彰の一つです。四半期ごとに、カンパニーの全社員の中から最も組織に貢献した人物に贈られます。

今回はMIP受賞者の中から、「楽天ゴルフスコア管理アプリ」の新機能である「AIスイング解析機能」の開発プロジェクトで受賞したMarieさんにインタビューしました。

楽天グループ在籍20年、様々なサービス開発に携わる

 

――自己紹介をお願いします。

はじめまして、プロダクトマネージャーを務めているMarieです。私は、「楽天GORA」「楽天競馬」「楽天Car」「楽天ビューティ」といったレジャー関連サービスの設計・開発・運用を担当している、レジャープロダクト部 (LPD)に所属しています。

前職ではシステム開発・運用に携わっており、お客様先でシステムのサポートをしていました。そんな中で「自社サービスの運用開発に関わりたい」という思いが募り、楽天グループに転職したのが2006年4月です。気がつけば、楽天グループ在籍20年目となりました。

 

――経験豊富なMarieさんですが、これまでどのようなサービスに携わってきたのでしょうか?

私は楽天グループ入社後、サーバー構築・運用部門に所属してプロジェクトの推進に携わりました。その後、開発部門内で知財推進にも携わり、サービス開発に関わりたいという思いが強かったため、「美容室予約サービス(現:楽天ビューティ)」の立ち上げに参画しました。産休・育休を経て復帰後は、同サービスのサロン様向けプロダクトを担当しました。

 

「楽天GORA」に異動したのは2022年です。「楽天GORA」の中で「1dayゴルファー保険」や、「楽天ゴルフスコア管理アプリ」のSmartWatchへの対応などを担当しました。

 

――「楽天GORA」は、国内外約2,000以上のゴルフ場を、24時間いつでも簡単に予約できるサービスです。

Marieさんが現在、「楽天GORA」で担当している業務について教えてください。

プロダクトマネージャーとして、ゴルフ場予約アプリ「楽天GORA」とスコア管理アプリ「楽天ゴルフスコア管理アプリ」のアプリの開発・運用に携わっています。アプリプロジェクトの推進や、事業・エンジニア・他部署との調整の他、ユーザー様からのお問い合わせ対応なども行っています。

 

業務の中で一番大きなウェイトを占めているのはプロジェクト管理で、内容としては、新しく提供するサービスや機能の要件定義、エンジニアとのシステム開発を進めていくための仕様の策定、新しい機能のリリースや改善などです。

 

――一緒に働いているチームメンバーについて教えてください。

私たちのチームのエンジニアやQAテストチームは外国籍のメンバーも多いです。様々なバックグラウンドの方がいるので、一緒に仕事をしていると大変勉強になります。

業務を進めるうえで、常に言語化することを意識していますが、難易度が高く複雑なプロジェクトやシステムの仕様を正確に伝えることは、日本語でも英語でも苦労します。しかし、メンバーが非常に優秀で、丁寧に業務を進めているので、いつも助けられています。

「楽天GORA」にとって初となる、AIが関わるアプリ開発を推進

 



――今回、MIPを受賞した 「AIスイング解析機能の開発について教えてください。

「AIスイング解析機能」は、「楽天ゴルフスコア管理アプリ」に搭載された新しい機能です。AIが解析したユーザー様のゴルフスイングを可視化することで、より正確なスイングを身につけられます。

「AIスイング解析機能」の使い方は、スマートフォンなどで撮影した動画をアップロードするだけなので非常に手軽です。アップロードされたユーザー様のスイングを、AIが41項目にわたるチェックポイントに基づいて、詳細に解析します。自分自身のスイングだけではなく、プロゴルファーのスイングとも比較できる機能もあり、比べることで、ご自身のスイングの課題を客観的に把握できます。

 

今回のプロジェクトでは、新規アプリを作るのではなく、すでにあるスコア管理アプリへ機能を追加しました。しかし、「AIスイング解析機能」に関する多数の新しい機能と画面を追加しているので、新しいアプリを作るのと同等規模のプロジェクトとなりました。また、AIが行った解析結果を可視化してわかりやすく伝えるため、アプリ内のデザインにもこだわり、ユーザーにとって直感的で使いやすいインターフェースを目指しました。現在はβ版として展開していますが、今後さらに改善していく予定です。

 

――このプロジェクトでMarieさんが果たした役割を教えてください。

私は開発プロジェクトのリーダーであるプロデューサーとして、アプリ全体の仕様策定とあわせプロジェクト全体の要件を作成し、スケジュール管理を行いました。

今回は初めて関わる関係者が多く、双方の依存関係が見えづらいという難しさもありました。プロジェクトで見つかる課題の解決に積極的に関わりながら、トラブルを未然に防ぎつつ、全体の進行が遅れないようにすることに注力しました。

結果、期待される時期に合わせて、品質を担保した上で無事にリリースすることができました。リリース後にも大きなトラブルは発生しておらず、ユーザー様からも大変うれしいコメントをいくつも頂いています。

 

――今回のプロジェクトは、技術的に大きなチャレンジですが、どのような体制でプロジェクトを進めたのでしょうか?

本プロジェクトでは、慶應義塾大学 理工学部 電気情報工学科の青木研究室、楽天グループの研究開発機関「楽天技術研究所」と「楽天GORA」との共同研究によりAIの研究・開発がスタートしました。そこに、アプリ開発担当として私たち「楽天GORA」開発チームが加わり、品質保証チーム、楽天技術研究所の研究グループ、サービス化に向けたAIの開発チームとが連携しながら開発を進めました。AIの研究・開発を行う専門チームとの連携は、私たちのチームにとって初めての試みです。

 

――AIスイング解析機能」は早期のリリースが求められていましたが、それはなぜでしょうか?

「AIスイング解析機能」の開発は以前から進められており、楽天グループ最大級の体験イベント「Rakuten Optimism」などでもその成果は既に何度か紹介されています。また、2021年にサービス開始した「楽天ゴルフスコア管理アプリ」は2024年11月時点で累計ダウンロード数が280万件を超えており、すでに多くのユーザー様にご利用いただいています。そのため、高いクオリティの「AIスイング解析機能」サービスをユーザー様へ早期に提供することが期待されていました。

 

――「AIスイング解析機能」は、「楽天GORA」としても、初めてのAIに関わる開発でした。そのため、これまで以上に複雑で難易度が高いわけですが、早期のリリースを実現するために、どのような工夫をされたのでしょうか?

大きなプロジェクトでは、要件変更に伴う手戻りが発生しがちです。これを防ぐために、ビジネスの要件と実現したいことを明確にし、文章化することで開発開始後の大幅な仕様変更や手戻りがないように進めました。

早い段階からエンジニア、QAテストチームに入ってもらい、問題の洗い出しを進めました。この際に関係者と「考慮が不足している点はないか」「実現が難しい課題はないか」など、認識合わせを入念に行いました。

 

――技術的に難しかった点を詳しく教えてください。

まずAIでの解析結果をアプリで表現することです。これには、デザイン、アプリケーションユーザーインターフェース、裏側で動く処理、AIを一つ一つつなげる必要があるのですが、これが大変難しかったです。

特に動画撮影の操作感は、実際にゴルフクラブやスマホを使って確認してみないとわかりません。デバイスによって操作感が違いますし、カメラや動画の取り扱いも異なるので、プロジェクトメンバーで何度も練習場へ行って確かめて、エンジニアと調整を行いました。たくさんの技術的な課題がある中、エンジニアの皆さんの尽力により一つ一つ解決できました。

 

もう一点、解析にかかる時間とシステムの負荷が大きな課題でした。それぞれの機能は問題なかったのですが、全体を通して負荷テストをすると様々な問題が見つかり、何度もプロダクト全体のテスト・改善を行いました。リリースの日程を遅らせることはできないので、緊張する日々でした。リリース後はトラブルが発生せず、ホッとしました。

 

「楽天GORA」新規ユーザー様の利用機会拡大に貢献

 

 

――AIスイング解析機能」リリース後、どのような反応がありましたか?

「AIスイング解析機能」リリース後、「楽天ゴルフスコア管理アプリ」の新規ユーザー様は増え、「楽天GORA」においても新たなユーザー様の利用機会の拡大に繋がっているのではと考えています。また、ロイヤルユーザー様も含め、多くの方にAIスイング解析をご利用いただいています。

ありがたいことにゴルフ業界はもちろん、AIやアプリに関する情報を取り扱う複数のメディアでご紹介いただきました。その結果、多くのユーザー様がSNSなどでAI  スイング解析の結果を共有してくださり、嬉しいフィードバックを多数いただけました。

 

――技術的に難しいプロジェクトが、期限通りに完了できた要因を教えてください。

私はこれまでたくさんのプロジェクトに携わってきましたが、無事に完了したプロジェクトもあれば、トラブルが発生してしまったこともあります。今回のプロジェクトでは、過去に経験した課題やトラブルで学んだことを活かして、プロジェクトの進め方に改善を重ねることができました。

 

また、プロジェクトを一緒に進めた複数のチームがOneチームとなって取り組めたことが大きいと思います。チームとして素晴らしい成果を残せました。

レジャープロダクト部 (LPD)内の社内表彰である、MIA (Most Impressive Activity)でも本プロジェクトを選んでいただき、更にコマース & マーケティングカンパニーでも、成果を認めていただけたことがとても嬉しいです。

 

 

――チームでの取り組みが評価されて、喜びがひとしおですね。

はい、とても良いチームです。これからも、このチームで今回のプロジェクト以外にも、様々なアプリのプロジェクトを進めていきます。

また、プロジェクトメンバー以外のレジャープロダクト部 (LPD)のメンバーにも、テスト用の動画の提供や、負荷テストへの参加など、様々なご協力をいただき、深く感謝しております。

 

――MIPを受賞した際に感じたことをお聞かせください。

無事に完了しただけではなく、結果が残せたことが嬉しく思います。

実は、プライベートでこの時期は、子供が小学校へ入学し、環境の変化に戸惑っていたこともあり、私自身、仕事とプライベートのバランスに悩む時期でもありました。そんな中で、私が仕事で頑張っている姿を子供に見せられたことが、よかったと思っています。

 

――新しい環境で戸惑っていたお子さんにも、お母さんの頑張る姿は勇気を与えられたわけですね。今後楽天グループで挑戦したいこと、ビジョンなどがあれば教えてください。

今回受賞したプロジェクトでもそうですが、さらにユーザー様に便利で楽しく使っていただける、新しい技術を搭載したサービスやプロダクトを作りたいと思っています。経験がない分野は難しいと思う反面、攻略していく面白さもあるからです。そして、リリースしたら終わりではなく、継続して良いものを提供していきたいです。

 

関係者が増えれば増えるほど、プロジェクトは難しくなる場合がありますが、チームとして一緒に作り上げていくからこそのやりがいも大きいです。「ここのチームなら色々なことができる!楽しい!」と思える職場環境を作っていきたいと思います。

 

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コマース & マーケティングカンパニー レジャープロダクト部(LPD)では、新たなサービス開発から日々の運用・改善まで、一緒に働く仲間を募集中!エンジニアやプロダクトマネージャーなど、幅広い職種で募集しています。ご応募をお待ちしております。

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