データの民主化を実現するために!データサイエンティスト浅井さんの挑戦

みなさん、こんにちは。R-Hack編集室です。

楽天グループではさまざまな人々が働いています。この「働くかたち」のコーナーでは特に楽天のコマースカンパニーで働く人たちの声を通じて、それぞれのチームをお伝えいたします。

今回登場いただくのはコマースカンパニービジネスサポート開発部(CCBD)のECビジネスデータアナリティクス&プラットフォーム課にてデータサイエンティストを務める浅井祥人さんです。

CCBDでは楽天市場の店舗様向けシステム(RMS)の一部と社内のビジネススタッフを支えるための様々なアプリケーションを担当しています。
中でもECビジネスデータアナリティクス&プラットフォーム課では楽天市場の巨大なトランザクションデータを支えるデータ基盤を構築し、データのハブとなりビジネスの意思決定やデータ活用をサポートしています。 (文中の敬称は略させていただきました)


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ーーではまず自己紹介からお願い致します

浅井:楽天グループのECビジネスデータアナリティクス&プラットフォーム課という部署で楽天市場における社内向けBIツールとデータサイエンスを担当しています。

大学は工学部でコンピュータサイエンスを専攻していて、2014年にはMBAも取得しました。データと経営という視点を持ったデータサイエンティストとして、社員データの利活用と問題解決を支援しています。

 

ーー浅井さんは中途入社ですが、以前は何をされていたのですか?

浅井:はい、学生時代に携帯電話向けゲーム配信会社を起業して卒業後は3年間、SIerでシステムエンジニアをしておりました。楽天入社後は、楽天ダイニング、楽天チケットというサービスのプロデューサーを経て、2011年より、現在のCCBDにて楽天市場の社内システムの仕事をしています。

 

ーーところで浅井さんはなぜ次のキャリアに楽天を選ばれたのですか?

実際にインターネット・サービスを企画・運営する仕事がしたい!という想いから楽天に入社しました。


ーー改めてデータサイエンティストとしての具体的な活動ってどのようなものですか

浅井:2018年から2020年にかけて新卒研修で楽天内のデータ利活用の実例として、私の担当しているBIプロジェクトとデータサイエンスのプロジェクトについてお話させていただきました。その新卒研修ではマンガで私たちの仕事を紹介させてもらっています。こんな感じですね。

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 ーーこれ楽しそうですね!ところで部署としてのビジネスデータソリューショングループはどのような場所なのでしょうか?

浅井:そうですね、名前の通り「データを使ったビジネスの問題解決」を目的とした部署です。ビジネスではデータを使って意思決定をしたり、オペレーションを構築したいというシーンが多々あります。こうした人々をサポートするために、SQLによるデータの抽出やBIのような分析プラットフォームの提供、データマイニングなどの高度なデータ分析やアルゴリズムの作成を提供しています。

一緒に仕事をする部署としては企画部、マーケティング、オペレーション部署、他部署のデータサイエンティストなど多義に渡ります。

 

ーーちなみに浅井さんは「楽天流 DXの進め方」という記事でも部門の活動についてお話されています

浅井:取材のきっかけはCDOの北川拓哉さんの紹介でした。DXをテーマにされているメディアさんでしたので、「楽天市場のBIプロジェクト」が良いだろうということで私たちがインタビューを受ける事になりました。

インタビュー記事はこちらから

楽天流 DXの進め方 前編「部門の壁を乗り越え、DXを推進する方法」 | xDX

楽天流 DXの進め方 後編「成功体験を積み”草の根DX”を実現する」 | xDX

私たちのBI Projectは、現場のECコンサルタントの方とワイワイ楽しく進めて浸透していった、ボトムアップ型の成功事例でした。毎年新卒研修でもお話させて頂いているのですが、楽しかったことの1シーンをご紹介させてきますね。

現場のECコンサルタントの方と集まってモブプログラミング形式でツールを作ったりする活動を「もくもく会」と名付けて、実施していました。現場のみなさん、自分のアイディアがほんの1時間で形になり、業務を変えるツールが次々生まれてくるのを目の当たりにされると、目がキラキラ輝いて「次、これできる?」ってすごく盛り上がるんですよ。

途中から参加者も増えマネージャーの方も参戦して。「これは面白い!」って夢中になりながら分析したり、業務ツールを作ったりしていました。

こうしてみんなBI(Tableau)が好きになっていって。利用部門が「ITツールは与えられるだけのものじゃない。自分たちで競争優位を作れるんだ!」と意識と行動が変わるきっかけになったケースでした。

僕はこのケースを「草の根DX」と呼んでいるのですが、「こういう形のDXがあっても良いよね」と世間に伝えるきっかになればと思いお話させて頂きました。

 

ーーところでエンジニアとしてこの仕事の魅力は

浅井:何といってもペタバイト級のBig Data を扱えることでしょうね。データ量だけでなく、バラエティも豊富で、約5万5千店舗、3.1億アイテムに関わる情報の種類は豊富で、なかなか他のサービスでは見られないユニークなデータです。

こうしたデータをいかに安く、早く価値ある物に変えるかはエンジニアとして腕の見せ所です。さらに、こうした仕事をしていると経営用語(売上成長率、前年対比、ROIなど)にも詳しくなるので、Big Dataとビジネス両方がわかる人材になっていくことで、成長を実感できると思います。

それに加えて自分の作業へのフィードバックが即座に得られるのも面白い点です。

例えばリクエストに合わせてSQLを書いてデータを抽出したり分析したりするのですが、それがリクエストしてきた人にとって価値ある仕事だったのかが、提供した時にすぐ分かります。

というのも我々に相談に来られる方は、本当に困って専門家を頼ってきているケースが多いからです。

そういう意味でたくさんの「ありがとう」の言葉をいただけるお仕事でもあります。我々が自分の専門領域を発揮し、どう貢献出来たかが見えやすい、実感しやすい仕事だと思います。顔が見える人と仕事をしている醍醐味ですね。

f:id:R-Hack:20211015114629p:plain 店舗数、商品数の出典(https://www.rakuten.co.jp/

 

ーー少し話題を変えて。浅井さんが実施されているデータ分析人材の育成トレーニングについて教えてください

浅井:はい、データ分析人材のトレーニングとして「Data Saber Training」を導入しています。これは当時、Tableauの社員だった世界的データビジュアリストの田中香織さんという方が作ったトレーニングで、今はインターネット上に公開されています。

彼女はこのトレーニングで2017年から2019年の間に105名のSaberを育て、2桁の人がメディアで好事例として紹介されるという、チャンピオン級データ人材を大量に輩出したトレーニングでした。

私はその4期生で、2018年4月にData Saberになりました。その後Data Saberとして楽天市場向けにTableauを導入し、多くの人がBIを使ったデータ分析を活用できるようになっています。

 

ーー導入に成功したのですね

浅井:はい、ただこの成功で次のステージの課題が発生しました。Tableauを使う人が増えたため、サポートニーズが急増したのです。私一人ではサポートが回らなくなったのです。

そこで「浅井と同レベルのデータ人材を育てるにはどうすれば良いか?」という経営課題に答えるため、Data Saber Trainingを実施することになりました。

 

ーートレーニングを展開した結果は

浅井:第1期では、10名の楽天市場に関わる仕事をする方にSaberとなっていただき、それぞれの部署でTableauサポートをすると共に、データドリブン文化を伝え広める牽引役を担っていただきました。当初の課題だった人材のボトルネックが解消したという点で大成功だったと思います。さらにこの第1期の中から、CCBDの年間MIPが2名排出されました。
※MIP=Most impression person。高い業務成果を出された方に贈られる賞です。


ーー狙い通り

浅井:そうですね。第1期の成功の後、この取組を全社に広げまして楽天市場以外の方も多数受講されています。これまで3回実施し、72名のData Saberを生み出しています。

特に2期生(2020年10月~12月)の成果が素晴らしく、合計29名の方がSaberになったのですが、内3名が楽天賞(※)を取得しました。非常にわかりやすい業務成果だと思います。(※月1回の会社の表彰制度)

みなさんの会社でも30名程度の研修をされると思います。営業研修だったり、何かのシステムの研修だったり。その中で表彰される方々の割合を想像していただければ、この研修の効果の凄さを感じていただけるのではないかと思います。

 

ーー確かに割合高いですね

浅井:またこうした全社部門横断のトレーニングを実施した結果、普段業務で触れない人との交流の場にもなって、楽天の強いデータドリブンカルチャーと、データ人材間のコミュニティを作るきっかけになったと感じています。

こうした成長の機会を得たい方は特に、楽天内のData Saber Trainingは「師匠を探す」という大変さは無いのでオススメです!

 

ーー最後に。11月の採用に向けて、どんな人に会いたいですか?

浅井:データとテクノロジーで、世界を変えたいと思っている方!ですね。特に、成長意欲の高い方には面白い環境と思います。我々の部署では、下記のような異分野のスペシャリストがチームを作りプロジェクトを進めています。

・ビジネスに明るいアナリスト/プロデューサ
・データプラットフォーム基盤を開発するデータエンジニア
・高度な統計・AIのスキルを持ったデータサイエンティスト    

自分の専門性という「縦軸」を深めながら、異分野の方の仕事の進め方という「横軸」のスキルも広められる職場です。一緒に世の中にインパクトを与える仕事をしましょう!

ありがとうございました!