社食でハラール料理はどう作る? ー 楽天カフェテリア第3弾 ー

皆さんこんにちは! R-Hack編集室です。
カフェテリアシリーズ第三弾では、毎日様々なメニューで楽天従業員を楽しませてくれている楽天クリムゾンハウス9階カフェテリアの話題を、引き続きお届けします。季節やイベントに合わせたメニューや、各国の郷土料理まで提供する調理場では、どんな苦労があるのでしょうか? 料理長のIBAAAさんにお話を聞いてきました。

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――様々なメニューの中でも、ハラール料理は普段日本では扱うことが少ないですよね。開発の苦労はありましたか?

はい、最初はハラール料理については知識も浅く、難しい面もありました。宗教上の理由で食材が限定的になるという特徴もあります。

ハラール料理は多国籍の方が在籍される楽天だからこその特徴で、他の企業さんではなかなか経験する機会がありません。導入当初は、ハラールの意味など、基礎知識から学びました。ハラール認証された食材と普段使っている食材の違いを一つ一つ確かめ、その意味を考えながらの手探りな状態で始めました。

 

――食品そのものだけでなく、エキスや油まで考えなくてはいけないそうですね

そうなんです。カフェテリア担当者の方や、ハラール・コミュニティーの方と様々な打ち合わせをして、切磋琢磨して現在のメニュー提供に繋がっています。

現在では、ハラール専門の食材を扱う業者さんから幅広く食材を入荷できるようになりました。様々な国のメニュー提供へ幅が広がってはきましたが、これからも質の向上を目指していきたいと思います。

 

――他にも難しいメニューはありましたか?

ハラール料理以外では宗教上の理由で野菜を中心にメニューを考える必要のある方もいらっしゃり、旨味である「魚介ダシ」、「肉ダシ」が使えないことがなかなか難しい点でした。スタッフ間で考えた結果、カレー粉や香草などの香辛料を使うことによって補えることに辿り着き、チームワークの向上に繋がりました。

 

――これまで開発してきたメニューの中で思い出深いものがあれば教えてください

料理長の私としては、19歳からずっと、昔ながらの洋食をやってきたものですから、現在9階カフェテリアでも提供している「自家製のタルタルソース」はお気に入りの1つです。

それから、シンプルではありますが、「Wシュリンププレート ~海老ピラフ&海老フライ~」です。これは、昔働いていた職場での思い出の味を再現したもので、オススメの自家製タルタルソースをたっぷり添えてご提供しています。

 

――思い出のメニューだったんですね

あとは「自家製の食べラー」です。お肉料理にかけて召し上がっていただくメニューなんですが、インターネットからヒントを得て、試行錯誤の結果、奇跡的に美味しくできたことに自分でも感動した一品なんです。店長の提案で、私の名前を取って「井場チーフの特製イバラー」と名前をつけてもらったことは本当に嬉しかったです。

 

――会社のイベント時にも、お楽しみメニューがありましたよね

ハロウィンにクッキーを2,000枚焼いたこと、クリスマスにまたクッキーを2,000枚近く焼いて、全てにアイシングでデコレーションしたことがありました。

――2,000枚全てにアイシングデコレーション! すごい!

何よりも先日の25周年イベントでは、一つ一つ作った「ハンバーガー」、3種類の「海鮮丼」、目の前で焼き上げる「ステーキ丼」など、一週間丸々イベントを実施しました。三木谷社長のバースデーでは記念のケーキをカットしてサーブさせていただきました。メンバーのみんなには苦労をかけましたが、みんなで考え、みんなで楽しんで、みんなでやり遂げたことはとてもいい思い出です。

――楽天グループの従業員も楽しませていただきましたが、カフェテリアの皆さんが楽しんで取り組んでいたからこそ、ですね。ところで、調理を行う上で大事にされていることやこだわりはあるのでしょうか

はい。「焼く・蒸す」場合はスチームコンベクションオーブンを使用していますが、焼く温度や加湿の度合いを試行錯誤して、大量調理でも柔らかくしっとりと、香ばしく作り上げるよう気をつけています。

「炒める・煮る」は回転釜を使用していますが、大量調理ならではの味のばらつきが出やすいです。そのため、極力調理回数を増やし、味が安定するようこころがけています。「揚げる」に関しては、火の入れ過ぎによる食材の劣化をできるだけ抑えています

――調理法によって、それぞれ異なるポイントがあるんですね

そうなんです。そして、安心安全は最重要項目なので、全ての調理には中心温度計で加熱温度の管理をしています。

――食事を作るうえで調理以外にも大切にしていることはありますか?

メニュー構成や、目で見た華やかさも重要です。9Fのカフェテリアにいらした際、サンプルを見られた時に、あれも、これも、こっちの料理も食べたい!と迷っていただけるメニュー構成と、食材の彩りに工夫を凝らしています。

――はい、いつも迷ってます最後に、美味しさを追及するために一番大切なことを教えてください

一番重要なことは「チームワーク」です。個人が一人で努力していても、チームワークが取れていないと、美味しい料理の提供にはつながりません。調理をする人、盛り付けをする人、後片付けをする人。それぞれが美味しい料理をご提供するために

同じ意思をもってお食事を提供しています。

――これからも素晴らしいチームワークから生まれる美味しいお食事をお願いいたします。ありがとうございました!

次回の記事ではカフェテリアメニューの健康面、衛生面にフォーカスします!
次回もお楽しみに。